ワークショップ参加レポート『スカモン・ラジオ~めんげえトーク~』|Vol.3

自分のチカラで「なにか」を起こせるようになってみたい…。みんなのそんな想いに応えるべく開催されているワークショップ「須賀川メ芸ヒューマンライブラリー」。
テクノロジーの進歩によって日々どんどんと変わっていくメディア芸術の「表現」のことをみんなで考えながら、天才アーティストじゃなくても、技術や文化についての深〜い知識がなくても、誰でも「なにか」を起こせるようになるためのヒントをみんなで探しています。

今回は第三回。
前回、須賀川の街の中で「モンスター」を探したことから発展して、今回参加者たちは「実在の人物」のことを調べ、直接インタビューをしながら、その人物を元にした「ゲームのキャラクター」を作っていきます。

あべちゃんとあんざいちゃんによる架空のラジオ番組『スカモン・ラジオ〜めんげえトーク〜|Vol.3』は今日も絶好調!!
どうぞお楽しみください。

※第三回の事務局レポートはこちら
※参加者レポートVol.1はこちら
※参加者レポートVol.2はこちら
※参加者レポートVol.3はこちら
※参加者レポートVol.4はこちら
※参加者レポートVol.5はこちら


●調べて、話すと…イメージが変わる?

▶︎ あべちゃん
今日も始まりました『スカモン・ラジオ~めんげえトーク~』!
あべです!!
(パンパカパーン!)

▶︎ あんざいちゃん
いよいよ第三回ですね!
あんざいです!!
(わーわーぱちぱち)

▶︎ あべちゃん
今回のワークショップは「実在の人物を調べてゲームのキャラクターをつくろう」というテーマでした。
現実の世界と架空の世界を行ったり来たりで、とってもわくわくどきどきでした!!

▶︎ あんざいちゃん
自分の頭の中で好きなキャラクターを作るのは経験があるけれど、今回はそれだけじゃなくて、実際にいる自分以外の人をキャラクターにするということでした。どんなキャラクターができるのか楽しみでした。

▶︎ あべちゃん
あんざいちゃんたちの班は誰をキャラクターに?

▶︎ あんざいちゃん
わたしたちの班では、須賀川ゆかりの落語家、松明家五老介さんに来ていただきました。それからメ芸作家の植木秀治さん(メ芸須賀川展出展作品『HIMATSUBUSHI』作者)とオンライン通話をしました!
そのお二人をキャラクターにしましたよー。

松明家さんは「さすが落語家さん!!」っという感じでとてもお話が上手でした。インタビューをしていくうちに須賀川の歴史や重要なことを教えてくれたり、豆知識を教えてくれたり…。そこで、ナレーションをしているようなキャラクターはどうか?という話になりました!

▶︎ あべちゃん
落語家の語りやリズムって、わたし大好きなんです!
ナレーションをするキャラクターというアイデアもすごくいいですね。

▶︎ あんざいちゃん
植木さんは班の中では勝手に「悪役にしたいね」という話になっていたのですが、インタビューしてみるとご本人がヒーロー好きだということが分かり、それなら設定をヒーロー方向にしたいね…となりました。
ビジュアルを考えるために好きな動物は何ですか?と聞いてびっくりされたりもしました(笑)

▶︎ あべちゃん
植木さんは、悪役になるところだったんですね(笑)
作品から想像する印象と実際に会ったり話してみたときの印象が違うことがありますね。それがすごく面白い!

わたしたちの班は、エッセイストの華恵さんとメ芸受賞作家のやんツーさん(山口崇洋さん|メ芸須賀川展出展作品『形骸化する言語』作者)にインタビューしました。

華恵さんは幼少期須賀川で暮らしていたことや山登り、猫が好きだということを話してくれました。聞いているうちにどんどんイメージが広がって「疲れたら猫に変身する」「いつも持っているリュックにはだんごが入ってて疲れた人にあげて元気にする」などのキャラクター案が出ました。

▶︎ あんざいちゃん
「猫が好き」というところでそのまま猫型にしてしまうのではなく、「変身できるようにする」っていう発想もあるんですね。面白い!

▶︎ あべちゃん
やんツーさんにはオンライン通話でインタビューしました!!

やんツーさんは菅野創さん(やんツーさんとのユニットで『形骸化する言語』などの作品を制作するアーティスト)と二人で「シグナル」と「ノイズ」にフォーカスして作品を制作している作家だということを事前に聞いていました。それで班内では「絶対に悪役で行ける!」と話していたのですが、実際にお話ししてみるとお子さん、家族を愛していて「ああ、お父さんなんだ…」と、とても悪役の感じではないことがわかったりしました。

それから、オンライン通話でご本人の後に「新潟果実」のダンボールが堂々と置いてあって気になりました。とってもチャーミングな人!

▶︎ あんざいちゃん
あべちゃんの班でも作家さんを悪役にしようとしていたんですね。偶然でもおもしろい。
そうかあ。やんツーさん、お父さんだったんですね。それは悪役にはできませんね…でも、素敵!

やっぱり人は見た目や勝手なイメージでは分からないことがたくさんありますね。インタビューした人たちと話せてよかったなあ。

▶︎ あべちゃん
気になったこと、知りたいことを落語家やエッセイスト、作家さんに直接インタビューできて嬉しかったです。すべてはキャラクターを本気でつくるため。ほんとにありがとうございました!

●調べて、話して、キャラクターをつくろう!!

▶︎ あんざいちゃん
最後に各班の発表タイムがありましたね。

私の班では、インタビューさせてもらった方々のキャラクターに加えて、こんなキャラクターも作ってみたい!というものもいくつか自分たちで作りました。それらのキャラクターたちのビジュアルや特徴、どんな立場や人間関係(モンスター関係?)にさせたいかなどを発表しました。

キャラクターの性格や特徴を考えただけなのに、「ストーリー」みたいなものも少しできてしまったのが面白かった!

▶︎ あべちゃん
わたしたちの班はまとめきれなかったんだよなぁ…悔しい。
いいアイデアがどんどん出てきてあれもこれも取り入れたいけど、どうしようか…と、なってしまいました。

でも、華恵さんとやんツーさんにインタビューしたり、班のみんなでアイデア出しあった時間がすごく楽しくて頭フル回転しっぱなしでしたね。
それだけみんなモチベーション高くて本気で!

▶︎ あんざいちゃん
うんうん。アイデアを出し合う時間が楽しくて時間が足りなかったですよね。私たちのところもそうでした(笑)

▶︎ あべちゃん
今回のワークショップでは、「調べる=インプット」「キャラクター化する=アウトプット」で、それを繰り返していくことで内容の濃いものが生み出されていくんだなと分かりました。

▶︎ あんざいちゃん
そうですね、実在の人をキャラクター化するときにはインプット(インタビュー)の過程がとても大きな意味を持つんだなということがわかりました。お仕事関係のインタビューだけではなく、生活のことやその人の好きなことのお話などが聞けたのも、面白くて貴重な経験ができたなと思います!