長編アニメーション『この世界の片隅に』上映&片渕須直監督トーク

第21回アニメーション部門大賞作品『この世界の片隅に』の片渕須直監督をお迎えし、映画の上映と併せてトークイベントを開催します。近年大きく変わりつつあるアニメーションの制作現場についてや、第13回マンガ部門優秀賞受賞作品でもある原作マンガとの関わり方についてもお話いただきます。

《開催日時》
2019年3月10日(日)13:00〜16:30
※開場12:30

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《ゲスト》
片渕 須直(写真)
アニメーション映画監督
[片渕須直監督Twitter]

《聞き手》
李 明喜
文化庁メディア芸術祭須賀川展キュレーター

この世界の片隅に(アニメーション版)

片渕 須直|KATABUCHI Sunao

こうの史代の同名マンガ(2008-09)を原作に、『マイマイ新子と千年の魔法』(09)で監督・脚本を務めた片渕須直が6年の歳月をかけて劇場アニメーション化した作品。2015年に開始したクラウドファンディングで3,000人以上のサポーターから制作資金の一部を集め完成した。2016年11月の公開以降、口コミやSNSで評判が広まり、2018年に入っても上映が続くロングラン作品となっている。主人公のすずは昭和19(1944)年、18歳で広島の呉に嫁ぎ、あらゆる物資が欠乏していくなかでも、一家の主婦として生活に工夫を凝らす。だが、戦争は進み、日本海軍の拠点だった呉は、幾度もの空襲に襲われる。本作には、大事に思っていた身近なものを次々と奪われながらも、前向きに日々の営みを続けるすずと、彼女を取り巻く人々が描き出される。文献や地図、現地調査、当時そこに住んでいた人へのヒアリングなどの綿密な考証により、現在は見ることができない広島の街並みが再現されている。史実とリンクしている箇所は、その日時の天候までも忠実に作品に反映させる徹底ぶりで、すずたちの生きる世界の実在感を補強している。

[劇場アニメーション]
第21回アニメーション部門大賞受賞作品

© Fumiyo Kouno/Futabasha/Konosekai no katasumini Project